動画では紹介しなかったツールも最後に紹介しています!
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)
『誰でも簡単にWebサイトを作ることができるツール』とCMSを紹介すると、少し大げさな気がします。
しかし、こう言ったフレーズでCMSが紹介されることも少なくありません。
Webコンテンツ(ページ内の文章や画像など)を、作成・管理・更新しやすくした仕組みのツール、といったところですが、簡単に言ってしまうと「ブログ作成ツール」と言えるでしょう。
ただ、「ブログ」以外にもCMSは存在します。
会員制のコミュニティサイトやフォーラムといった掲示板、ショッピングサイトなど種類も様々です。
WordPressが有名・人気の理由
中でも特によく利用され有名なのが、WordPressというブログのCMSです。
WordPressはブログの仕組みをうまく活用することで、写真ギャラリーやポートフォリオといったサイトから、店舗や企業のサイトを作成することができます。
特にプラグインと呼ばれる拡張機能やテーマと呼ばれるデザインテンプレートも豊富で、ショッピングサイトやEラーニング、不動産検索など、様々な機能を持ったWebサイトへと進化させることができます。
『専門的な技術と知識がそれほどなくても、こうしたサイトを作成することもできる』という導入のメリットと、サイトの更新・運用において『ブログの仕組みを使って、簡単に更新・管理することもできる』という運用のメリットがあり、よく利用されています。

このサイトもWordPressで作成しています
本当に誰でも簡単にできるのか…?
WordPressを使ってサイトを作るには、ある程度の専門知識も必要です。
まずは、WordPressなどCMSの仕組みを知るところから始まり、CMSで使われている専門用語を理解しなければ、難しく感じることになります。
Webサイトとして、また業務改善のためのツールとしてCMSを活用するためには、HTMLやCSSをはじめとしたWeb制作における知識も必要になります。
店舗や企業のWeb担当者が全くの未知識でも、文章や画像を少し変更する程度なら、HTMLやCSSを知らなくてもある程度、簡単に修正・変更することは可能です。

個人的には『誰でも簡単に』というフレーズに少し疑問を持ちますが、CMSを始めてWebの知識や技術を、少しでも理解してもらえるのは間違いないです。
Web制作業界は、CMSをどう考えるのか….
あの頃は良かった…というお話
Webサイト制作に注目が集まり始めた1997〜2004年頃は、HTMLが主流で、画像や動画の編集・加工・作成、Flashによるアニメーションの作成、他にも掲示板やチャット、フォームなどを機能させるプログラムの技術や知識も必要でした。
比較的、誰でも簡単に学べて作成することができましたが、日々の業務と並行してWeb技術・知識を学ぶほど、それほど余裕がなかったと思います。

この頃はHTMLを知っていて、ボタンなど多少の画像作成や加工ができれば、Web制作の仕事が成立していました。
業界の2極化が進み出した時代…のお話
それまでWebサイトへのアクセスのほとんどが Yahooからで、いかにサイトへ集客するかがポイントになり、SEP(サーチエンジンポジショニング・検索順位調整)に注目が集まっていました。
2003-2004年頃、Google検索の登場により、SEO(サーチエンジン最適化)へ注目が変わり、ここからCSSの必要性が高まります。
HTML / CSSでWebページを作成する切っ掛けとなったこの出来事から、単にWebサイトを作るだけではなく、検索サイトからのアクセスも高めたWebサイトの制作が必要になってきます。
また、携帯電話でのWebサイト閲覧にも需要が高まり、スマートフォンの普及へと繋がります。

当時のブラウザは、CSS対応状況の違いと複雑さから「CSS=難しい」という流れになり、制作業界は、HTML / CSSでWebページを作成する仕事と、集客や運用まで考えたWebサイトを構築する仕事の2極化が進んだ時代だったと思います。
CMSの登場で…のお話
Movable TypeというCMSでサイトを作成し、企業や店舗のWeb担当者が管理する流れが、2010年頃から注目され目立ち始めていました。
ただ、Movable Typeを使った商用利用は有料だったため、大きな動きは少なかったように感じましたが、この時代は「サイトの更新」についての課題を抱えていたようにも思えます。
Webサイトを活用する意識が高まり、これまで存在だけしていたサイトが、定期的に更新するニーズが増え、また不定期で情報の変更・修正を迅速に対応してほしいといった要望も増えてきます。
少しの文章変更で、膨大な費用を取る制作会社も少なくなく、制作会社に依頼せず自分達でタイムリーに更新したい、コストを削減したいというニーズから、社会人の学習意欲が高まりました。
また、2008年のリーマンショックの影響により失業者も増えたことがきっかけで、職業訓練給付金等の制度を使ってWebを学習した人も多く、企業や店舗のWeb担当者もある程度の知識と技術を持った人たちで補充されます。
こうした背景で、CMSでのページ更新やサイト管理のニーズは、膠着状態になったように思えます。

Web制作者に求められるスキルが、より高くなった時代です。
これで、Web制作に携わる仕事が、「ページを修正・作成できるWeb担当者」「Webサイトを制作だけする会社」「Webサイトを企画・制作・運営サポートする会社」の3者に区分されるようになったと思います。
WordPressの普及の影で…のお話
WordPressの普及に関して個人的な見解をすると、自社・自店舗での管理ニーズが高まったのと、制作者の怠慢の結果だと見ています。
全てがそうでは無いですが、Webページのちょっとした更新に費用がかかる煩わしさと、ちょこちょことした急な更新作業は、サイトの運営側と制作側で意見が一致するところが見られます。
現にそういった不満を耳にしていた頃、両者からWordPressの声が上がっていたほどです。。
有料だったMovable Typeに代わって無料で汎用性の高いWordPressは、オープンソースであることと時代のニーズにマッチして、急速に進化していったように思えます。
記憶では2014年頃には、何でもかんでもWordPressを使えばいいような風潮までありました。
制作側にとってみれば、「無いから作る」から「見た目のいいものを作る」へ、その後「SEO対策と銘打ってリニューアル」へと営業トークが変わり、サイトの更新・管理で食いつなげられましたが、『不況の中でリニューアルしたいけど費用が無い』『更新作業は自社でやりたい』と言ったニーズに対応できる手段がCMSだったように思えます。

当時のクライアントの多くが、『何百万と費用が掛かったが、特に何の成果も上がっていない』といった不満をあげていたのを覚えています。
現在とこれからのWebサイト…のお話
レスポンシブでサクッと短時間で作成でき、更新作業も簡単に行えるWordPressは最強です。
1ページで完結するようなサイトや、更新頻度の少ないサイト、ブランディング目的で作成するサイトなどは、WordPressが必要でしょうか。
Webサイトは目的や目標設定によって『WordPressでも作成できる』と『WordPressでしか作成できない』があります。もちろん『他の方法でも作成できる』という選択肢もありますが。
サイトによってこうした選択肢ができることは、作業効率やコスト削減にもつながるため、適切に選択する必要があると思います。
CMSやWebの知識に欠如した企業や店舗のWebサイトを、『何でもかんでもWordPress』で騙した形になるのではなく、違いを明確に説明した上で、適切な制作方法を選ぶ理由が必要だと思います。

オリジナリティが必要で、より複雑なWebサイトやサービスを求める場合、WebデザイニングやWebプログラミングの知識・技術が必要になります。
WebサイトのベースをHTML /CSSにするか、CMSをベースにするかの違いであって、目的やサイトの目標で変わってくるはずです。
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